◆青い鳥のリニューアル仕様改革案。

いきなりだけれど……そもそもわたしは“仕様そのもの”を語るのが、余り好きではありません。
それは一プレイヤーとして、知識や経験に偏りがあるから。 そして、どうしても主観が入ってしまうから。
ルールを決めるのはゲームマスターの役割であり、ルールの良し悪しに関わらず、プレイヤー個人が口を出すものではない……と。

わたしが仕様を語るなんて、世も末だっ。

……ですが。 SakrayJという場を経ても尚、リニューアル実施から数ヶ月を経ても尚、迷走を続けるらぐなの現状。
テスターではなくプレイヤーが“仕様そのもの”に言及するという行為に、疑問を覚えていたわたしではあるけれど、
この現状をただ素直に受け入れるというのは、あまりに耐え難い。 だからこそ、この稿を書いたのです。

普段のスタンスに反する、とは思うものの……わたしにとって現在は、過去に類をみない非常事態。
異論反論大いに歓迎、書き足し、訂正もどんどん行う方針で行きますので、よろしくお願い致しますっ。


◆提案内容。

・PT人数ボーナスを廃止、共闘ボーナス25%を復活させる

・Weight関連の全面的な見直し。一部回復剤の重量増加、もしくは価格操作

・Matk関連の全体な見直し。装備に拠るMatk加算を廃止。MatkをInt依存のステータスに

・Mdefの影響力を強化

・モンスターの各種ステータス(Atk/Matk/Def/Mdef/Flee)を調整

・状態異常耐性計算式に対する、Base差に拠る影響を廃止

・ヒールの仕様変更。加えてアスムプティオの仕様変更、最終ダメージ三割カットとするスキルへ

・Flee計算式の見直し。基本値に拠る底上げを廃止


◆提案についての解説。

【PT人数ボーナスを廃止、共闘ボーナス25%を復活させる】

職業間のバランスを語る事は、容易ではありません。
運営側の意図は尊重されるべきですから、大型PTが王道、小型PTが不自由な現状も……ある程度は妥協します。

しかし……PT人数ボーナスの存在だけは絶対に認められません。 何はなくとも、これだけは早急に取り除かれるべきです。

そもそも、大型PTには大型PTの“利点”が数多く存在します。 人数がそれだけ多いのですから、
様々なスキルの相乗効果を得られますし、攻防両面で余裕が生まれ……少数一部前衛職を除けば、各PTMへの要求も下がるのです。
運営側が「ペア優遇である」と考えていたリニューアル前にも、大型PTの需要は沢山あった訳ですから……これは周知の事実。

であるのにも関わらず。 運営側は安易に、余りに安易に「こうすればPT活動が増えるだろう」と理不尽なボーナスを付け加えました。
このボーナスが存在する限り……パーティプレイに関する全てのバランス調整、全ての議論が無意味になってしまう。

PT人数ボーナスという、理不尽な“底上げ”さえ無くなれば……ペアやトリオは、仮に不自由であっても楽しめるはず。
ただひたすら……PT人数ボーナスの存在が、少人数での狩りを無意味なものにしていると、わたしは感じています。

#思いっきり蛇足だけれど、わたしはやっぱり小型PT肯定派なんですよね。
#運営側は「MMOなんだから大人数で」と言うけれど……わたしは小型PTの方が、より“人間性”を感じられると思う。
#同じ職でもプレイヤーによって個性があるからこそ、人と協力する実感を得られる訳で、大型PTではそれが薄まってしまう。

#もちろん、大型PTを否定するつもりは無いけれど……「PT人数ボーナスあるから、必要なくてもまず12人募集」とか、
#これはもう完全に、一緒に狩りをする仲間の人間性とか個性とか一切関係なく、人を“道具”としか見ていないですよね。
#まるで大人数でソロをするような感覚。 こういう感想を抱かせてしまうのって、運営側も嬉しくないんじゃないかなあ。

#というか、大人数だ少人数だと議論する前に……あらゆる人数のPTが、出来る限り平等に“楽しめる”ことが、
#運営側にとって一番の得じゃないのかな。 何故わざわざ、自ら格差を作るようなシステムを設けたのか、理解が出来ない。

共闘ボーナスの増加については、何もプレイヤースキルが云々……という次元のお話ではなく、もっと基本的な部分として、
「頑張れば頑張っただけの見返りがある」システムの方が、やはりゲームとして楽しいのではないか……と考えるから。

自分で“頑張れる”要素があるということは、ゲームとして“遊べる”“楽しめる”部分があるということ。
小さな事ではあるけれど、そういうことを積み重ねていかない限り……たのしかったらぐなは、戻ってこないと思うのです。



【Weight関連の全面的な見直し。一部回復剤の重量増加、もしくは価格操作】

回復剤が強すぎる、とは前から思っているものの……やっぱり回復剤連打は気合が入る場面だし、個人的には無くしたくない。
であれば……重量=所持限界数を見直し、回復剤の価格を引き上げる、特に優秀な回復剤の値段を高騰させるのはどうだろう。

「重量も価格も何とでもなる要素だ」というのは承知の上だけれど、補給の往復が多くなるのは大きなデメリットだし、
zenyは限りのあるもの、誰も彼もが散財を続けられる訳もなく……zeny稼ぎも大切な要素のひとつ、蔑ろに出来はしません。

回復剤が貴重になってはじめて、プリーストの支援や、それを受ける側の立ち回りと装備、それらが重要になってくると思う。
何にせよ……今の回復剤はスノウアーセットに限らず、色々な意味でリスクが無さ過ぎる。 これでは支援が不要になるのも納得です。
主観の混じる事ではあるけれど、それでもやはりプリーストの置かれる立ち位置……というのは、PTに於いて重要だと感じるので。



【Matk関連の全体な見直し。装備に拠るMatk加算を廃止。MatkをInt依存のステータスに】

具体的には「ブラギの詩」「リコグナイズドスペル」に頼らずとも、充分な魔法ダメージを叩き出せるMatk計算式を希望。
……というか、これまで魔法職が“威力”を求めたのは、目標とするモンスターを確殺するためと、わたしは考えています。

確殺を求めたからこそ……今までの魔法職は僅かなMatkの上昇にも拘り、度重なるパッケ品の発売にもめげずに、
最高のMatk装備を求めてきたのです。 それなのに確殺という大義を失ってしまっては、もはやMatkなど誤差ではありませんか。

ちなみに……運営側が確殺用にと用意したであろう「リコグナイズドスペル」については、わたしは真っ向から否定します。
全魔法職に「リコグナイズドスペル」があるなら兎も角、「リコグナイズドスペル」のせいで職業間格差が広がるばかり。

Matk計算式さえきちんとしていれば……少し手を加える事で「リコグナイズドスペル」も面白いスキルになったかもしれません。
ただ……残念ながら現状の「リコグナイズドスペル」は、杜撰なMatk計算式をごまかすだけのスキルに成り下がっています。

装備についても同様で、Matk計算式に於ける装備の重要性を高めるメリットが、そもそも理解できない。
せっかく様々な種類の杖装備があると言うのに、Matk加算の低い杖は、それだけで不利……というかそれが致命傷っ。

わざわざ豊富な選択肢を狭め、わざわざ“限定装備”で職業間に大きな格差を作り、Matkに対する調整を難しくしている現状。
そんな状況を招く「装備に拠るMatk加算」など必要ありません。 何も敢えてMatk加算を使わずとも、各々の個性は出せるはずです。



【Mdefの影響力を強化】

モンスターの物理攻撃と魔法攻撃の差が酷すぎる。 物理攻撃は弱すぎるし、魔法攻撃は“誰も彼も”強すぎる。
#一部モンスターの魔法攻撃“だけ”であれば、今くらいの魔法攻撃力でも問題無いとは思うけれども。

ただでさえ、魔法攻撃には対処する術が少ないのだから……Mdefくらい、もう少し軽減率が高くても良いのでは。
らぐなは昔から装備依存の強いゲームではあったけれど、それでも『スカラバガーデン』のような魔法バランスは有り得ない。
対応らしい対応が“属性”しか無いというのも、戦略性を損なっていると思う。



【モンスターの各種ステータス(Atk/Matk/Def/Mdef/Flee)を調整】

前述したAtkとMatkを含め、とにかくバランスの取り方が雑だと感じる。
Atkについてはアスムプティオの項でも述べるとして、Def/Mdefの空気っぷり、そしてFlee値の極端な高さは見直すべき。

#そもそもモンスターのFleeがこんなにも極端なのは、敵のBaseLv設定が杜撰なせいもあると思うんですよね。
#上限を引き伸ばしたいが為に犠牲を払ってリニューアルを行ったというのに、もうLv140台のモンスターが居るとか、
#傍から見れば「奇行」そのもの。 そんなに急いで上限詰めて、いったい何がしたいと言うのか。



【状態異常耐性計算式に対する、Base差に拠る影響を廃止】

……わたしは元々、三次職によるBase150開放自体に否定的でしたから、BaseLvに対して言及すると主観が多く含まれそうなのですが。

らぐなには“行動制限系の状態異常”が多く存在します。 これらは非常に強力な状態異常で、対策が行われていなければ、
あっさり死に繋がるものばかり。 ……なのですが、状態異常耐性計算式にBase差に拠る影響を含めたばっかりに、
Base差があるというだけで“耐性ステータス”が役に立たないとか、敵に状態異常が通じないとか、またその逆も然り。

Base100付近のキャラにとって『異世界』モンスターからの状態異常は、耐性ステータスでは一切対応の出来ないものですし、
中途半端な耐性値では、状態異常の発症時間を削ることさえ出来ません。 これも狩りの戦略性を狭めている一因です。

これに対して『異世界』以外の狩場では、ほぼ全てのモンスターがBase100を下回る。
こうなると、今度は逆に状態異常が簡単に対策され過ぎてしまう。 これほどまでに大きく環境が変わってしまうのは、
今まで考えなしに設定してきたモンスターのBaseLvに対して、リニューアルで急に意味を持たせたからに他なりません。

「BaseLvが上がるとステータスポイントが増える」という、最大の目的は既に果たされているのですから、
BaseLvによって状態異常までもが影響される必要は、何処にもないと思う。 ゲーム性を損なっているとしか感じられない。

みんなあれだけ韓国リニューアルを叩いたけれど……このBase補正という仕様は、まさにあの韓国リニューアルの目玉であり、
ほとんどのプレイヤーが否定した「レベル差に拠るダメージ補正」と、まったく同じ意味を持っているんです。
それを見過ごして、この先には進めない。 そうは思わないでしょうか。



【ヒールの仕様変更。加えてアスムプティオの仕様変更、最終ダメージ三割カットとするスキルへ】

「三割」と明言しておきながら、まあ軽減率は敵のAtk次第……なのですけれど(笑)。

回復剤の項でも書いたけれど、支援職の置かれる立ち位置というのは、やはりパーティプレイにとって重要と思います。
現在でもプリーストの“需要”は確かに存在しますが……それは大型PTでの、即ちブラギ上での支援が求められるだけであり、
ブラギの無い環境……つまりプリースト単体として見ると、ほぼ全ての面で「支援など必要ない」のが実情です。

蛇足となりますが……ペアを組み公平を組み、経験値を、入手アイテムを分け与える価値は、今のプリーストには存在しません。
わたしはこれまで支援を楽しみ、支援に誇りをもって続けてきたプリーストですが……今のわたしの支援に、価値など無いのです。

……こうまで言い切るのは言葉が過ぎるかもしれませんが……今回ばかりは敢えて、言い切らせて頂きました。
それほどわたしは、今の状況を危惧しているのです。 この鳥かごを読んで下さっている皆さんであれば、共感して頂けると信じて。

プリーストは本来……経験値「1」を稼げる相手とPTを組むことによって、PT全体で「2」或いは「3」の経験値を稼ぐ職業。
だからこそ公平を組む価値があるのであり、プリーストと組んでも経験値効率が上がらないのであれば、ペアの意義は極端に薄くなる。
効率主義的な話に聞こえるかもしれませんが、そうして“支援と組む意味”を見出すことは、少なからず支援の励みであった筈。

だけれど、今のらぐなは如何でしょう。 プリーストなどに経験値を渡さず、ソロで狩った方が効率的な職が大勢存在します。
安定性も問題ありませんし、回復にアイテムが必要な場合もありますが……収入を分けずに済む事を考えれば寧ろ黒字でしょう。

こういった諸々の事情を踏まえた上でなお、パーティプレイに於けるプリーストの立ち位置を考えるのであれば、
やはり「アスムプティオ」の見直しが欠かせないと、わたしは思うのです。 そして、一部モンスターのAtkを“アスム前提”の値に。

従来のような“アスム必須”の風潮には、賛否両論あったものの……プリーストは旧アスムプティオがあればこそ、
その“立ち位置”を守れていました。 旧アスムは「(相対的な)回復剤の効能」や「一撃死回避」といった要素にも深く係わり、
更にはキリエ系スキルとの競合によって、キリエやSWの影に埋もれかねないヒールの地位を守っていた、まさに重要スキル。

ヒールが回復量を取り戻し、アスムプティオがある程度の威厳を取り戻せば……現在の「ブラギに頼り切る状況」から、
本来プリーストが在るべきポジションへと、ある程度、戻ることが出来るのではないでしょうか。

……根本的な解決を図るためには、プリースト側の改善だけでなく、職業間の格差も埋めなければなりませんが。

#念のため補足しておくと、わたしは「ブラギ上での支援」を否定している訳ではなく、
#「ブラギが無ければ支援が成立しない」ことに不満を覚えています。 今の「ブラギ依存」の支援は、戦略でも何でもなく、
#ただ「ブラギが無いと使い物にならない」だけなのです。 大型PTでの“需要”も、所詮は問題をごまかしているに過ぎません。



【Flee計算式の見直し。基本値に拠る底上げを廃止】

#現在(2010/11/01)、囲まれ補正は色々と議論の真っ最中ですが……ここではひとまず、世間の通説に従っております。

この底上げが行われたせいで、ステータス/装備/各種スキルによるFlee加算の価値が薄まりました。
クァグマイヤの価値も薄まり、更には一部の低級狩場での95%回避が極めて容易になり、安直な回避運用が可能になりました。

とはいえ、Flee職の抱えていた“揺らぎ”の欠点は……Fleeの“数字”が大きくなった事により、以前にも増して深刻化。
Flee運用が手軽になった一方で、Flee職全般の欠点そのものは寧ろ酷くなっている。 “揺らぎ”の管理もFlee職の醍醐味ではありますが、
今まででも充分手に余るのが“揺らぎ”だったので、これ以上の深刻化は、ただ単にFlee職の面白みを削ぐ結果にしかなりません。

とにもかくにも、基本値による底上げを撤廃した上で、Flee計算式を見直してほしいところです。



◆稿のおわりに。

最後に、今回の更新で「プリースト以外のスキル関係に言及しなかった理由」について、お話しておこうと思います。

最初にも書いた通り、わたしには「経験と知識の偏り」があります。
その上で全職のスキルに言及しようとしても、どうしても自信や自負を欠き、公平性を保てなくなってしまうと思うのです。

例えばっ。 レンジャーの「ファイアリングトラップ」は「他の罠同様に攻撃吸収無効+計算式に最終Atkも含む」とかになれば、
理不尽なソロ性能の解決になるのでは……と、わたしは思っているけれど、具体的にはどのような計算式にするんだとか、
それじゃあ「クラスターボム」はどうするんだとか、他のスキルと比べて云々とか……そういうお話を避けては通れません。

その為、まずは「全ての職業が等しく影響を受けるであろう話題について」のみ、提案を行おうと判断しました。
結果として、スキル関連に全く触れない……という訳には行きませんでしたが、あくまでも全体を考えての提案を行ったつもりです。

わたしが一番望んでいるのは、ソロ狩りから12人PTまでどの人数のPT構成でも「狩りを行う意義のある」世界。
どの世界にも最適解は存在するけれど、だからといってその他全てが無意味であってはいけないと、わたしは思っています。

職業間での調整が難しいなら、まずは全体の仕組みから。 これは、全プレイヤーで考えるべき問題では無いでしょうか。


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