◆未転生『Dex型Agi支援』のステータス考察。

まずはじめに、この稿は『Dex型Agi支援』を育てたいと考えている転生前プリーストさんへ送る、ステータス考察ですっ。

これは『Dex型Agi支援=Int/Agi/Vit/Dexの4点バランスによるAgi支援』を育てる為のステータス考察であり、
たとえば『Int-Agi二極支援』等の、『Dex型Agi支援』とは別の目的&魅力を持ったAgi支援さんについては敢えて触れておりません。
わたし個人としては『Dex型Agi支援』以外のAgi支援さんも魅力的に感じますが……そこまで含めると纏められないですからね(笑)。

そして……未転生『Dex型Agi支援』と転生後『Dex型Agi支援』では、ステータスの価値や意味が変わってくることも非常に重要です。
この稿はあくまで未転生プリーストさんを対象にしたもの。 転生後『Dex型Agi支援』については、いずれ別稿で扱おうと思いますっ。

最後に……この稿はすべて、わたし自身の主観によるものです。 ですので、たくさんの異論反論を含む稿になるかもしれません。
ですが、vilyという一個人が『Dex型Agi支援』というステータス型を育てるにあたって、どのような考え方をしているのか。
それを知るための“判断材料”として、この稿を使ってもらえたら……。 その思いで、稿を書き進めていこうと思いますっ。


◆未転生『Dex型Agi支援』的、各ステータスの効能。

【Intについて】

支援の基礎を支えるステータス。 『Dex型Agi支援』のステータス構成では、基本的に低/中域に抑えて扱われるステータスですが、
このステータスが支援の基礎となることに変わりはなく『Dex型Agi支援』にとっても、支援の下地を作る重要なステータスです。

支援にはSP管理という言葉があるけれど……「SP管理できるから大丈夫」と高を括りすぎると、案外後悔します(笑)。
というのも……SP管理というものは、何でもかんでもスクワットをしたり、どんな状況でもぎりぎりまで支援更新を引き伸ばしたり、
そうやって“無理にSPをけちる”為の行動では無いと思うのです。 SP管理とは、あくまでも“SPの浪費を防ぐ”為のもの。
支援の質を下げてしまうようなSP管理は、もはやSP管理とは呼べないので、そればかりに頼ったInt設計はやめておきましょう。

『Dex型Agi支援』にとって本当に必要なのは、AgiやDexといった独特の特性を如何に活かしてSP燃費を向上させるかであり、
具体的には「Fleeでダメージそのものを無かった事にしてしまう」事や「ヒールの代わりにキリエやサンクを多く用いる」事で、
そもそも“支援に必要なSP自体を減らしてしまおう”というのが『Dex型Agi支援』に於けるSP節約の本質です。

逆に言えば……“AgiやDexを活かしたSP節約”が通用しない場面では、『Dex型Agi支援』もそれなりのIntを求められるので、
「Dex/Agiが通用しない事を前提にIntを振る」か、「Dex/Agiを活かす事を前提にIntを抑える」か、その判断ひとつだけでも、
皆さんの『Dex型Agi支援』に、とても大きな違いを生む事でしょう。 こればかりは環境と目的次第としか言いようがありません(笑)。


《Dex/AgiがSP節約に繋がる場面》

・『Dex型Agi支援』が前衛を努める、単体狩り。(※Fleeの被ダメ軽減)
・HP係数の高い前衛や、高Flee職との狩り。(※Dexを活かしたキリエ詠唱による、ヒールの削減)
・サンクチュアリを積極的に利用していける環境の狩り。(※Dexを活かしたサンク詠唱による、ヒールの削減)
・PT内に支援プリーストが2名以上居る場合に行なう、支援全般。(※もう片方の支援さんに、理解して貰うことが肝心)
・GXクルセさんやWizさんを除く、ペア狩り全般。(※そもそもそこまでSPを使わないため)

《Dex/AgiがSP節約に繋がらない場面》

・『Dex型Agi支援』が前衛で、積極的にトレインを行なう狩り。(※ヒール&SW回数の増加)
・トリオ以上のPTを『Dex型Agi支援』ひとりで支える狩り全般。(※基本支援だけで相当のSPを要するため)
・ハイプリさん込みのPTで行なう、アスム必須狩場の狩り。(※ハイプリさんの協力次第だけれど、キリエが使えないのは苦しいっ)


【Agiについて】

Agiは「物理攻撃を最大95%回避する」という反則級の強さを誇りながら、致命的な弱点も併せ持つ、変わり者のステータス。
その特性は非常に癖が強く、本来バランス志向である筈の『Dex型Agi支援』が“じゃじゃ馬”な性質に仕上がってしまうのも、
すべては、このAgiのせい。 メリット&デメリットは共に強烈だけれど、だからこそAgi支援独特の立ち回りが生まれるのです(笑)。

『Dex型Agi支援』のコンセプトは、このAgiの癖の強さ……つまりは不安定さを、DexやVitで補うところから始まりました。
回復職であるプリーストだからこそ、95%回避を絶対必要とせず、Agiの弱点を補いながらAgiを活かすことが出来る。
……それがわたしの考えであり、『Dex型Agi支援』という型を育てたのも、すべてはその主張を掲げてのことでしたっ。

『Dex型Agi支援』を育てたいと思って頂ける方なら、きっとこの考えには、賛成してくださっている事と思います。
だけれど……だからこそ、とでも言うのでしょうか。 『Dex型Agi支援』の育成には、とても大きな落とし穴が潜んでいるんです。

この落とし穴を避けるために必要なのは……ステータス配分に困ったとき、容易にAgiを削ってしまわないことっ。

「Agiにそれほど特化する必要は無い」と謳っている『Dex型Agi支援』だけど……それでもわたしたちは“Agi支援”なのです(笑)。
いくらメインステータスでなくても、AgiあってのAgi支援。 もともと控えめなものを削りすぎては、芯をなくしてしまいます。

回避率についても同じことで……たとえば「モンスター1体に対する30%回避」っ。
30%という数値を聞くと、ついつい「Vit支援に回避が無いことを考えれば、30%回避でも凄い」と考えてしまいがちだけれど、
実のことを言えば、Agi支援にはVit支援ほどの基本耐久力は無いわけで……それを踏まえると、30%回避では心許ないのです。
自分がどれだけの装備やステータスポイントを注ぎ込んで、その回避率を得たのか……よくよく考えておかなければいけませんよね。

これはAgi支援全般に言えることと思うけれど……他の支援さんから「Agiはずるい」と思わせるくらいが丁度いい按配っ。
せっかくの回避率を得たのですから、くれぐれも中途半端に陥ることの無いように……合言葉は濃い目の味付け、ですよねっ(笑)。

具体的には、目標とする狩場を決めて……BaseLv90の時には、その狩場でFleeがそこそこ活きる状態にしておくと、
BaseLv95-Lv98……と育っていった時に、本当の意味で『圧倒的なFlee』を体感できるようになるはずですっ。


【Vitについて】

前述の通り、Agiの不安定さを補うために、わたしは『Dex型Agi支援』を育てました。
たしかに極Agi支援さんのようなスタイルも、Agi支援として、ひとつの立派な答えだと思うし……その魅力も充分に感じています。
だけれど、わたしが『Dex型Agi支援』で目指したのは……Agi支援として、より高い柔軟性、より高い適応力を得ることでした。

……具体的には“強打やスタンで容易に転ばない”こと。 目的からすれば、いちばん配分を考えやすいステータスですよね。

わたしの1stハイプリが未転生だったころは、強打といえば深淵のBds。 スタンといえばリビオのSBでした(笑)。
でも、今の時代では……そんなのはまだまだ可愛いほう。 今の時代で基準になるのは、おそらくゾンビスローターのSBでしょう。

ひとくちに耐えるといっても、様々な基準がありますよね。
まずはダメージそのものに耐えられるライン、次にセルフリカバリーを安全に挟める(=リカバリ待機が出来る)ライン。

わたしとしては、カースブレスで95%回避が出来て、とりあえずSB即死をしなければいいんじゃないかな……なんて思っています。
というのも……アスムの無い未転生が『修道院1F』で満足の行く耐久力を得るなんて……実際はかなり難しいものですよね。

“即死耐性”という分野において、未転生の『Dex型Agi支援』は、時として量産型支援さんに迫る性能があると思います。
だって……量産型支援さんは、通常攻撃でキリエを割られてしまうし、サンクでもなければ最大HPを維持しづらいと思うのです。

それに引き換え『Dex型Agi支援』は、キリエを頻繁に張り替えることが出来ますし、通常攻撃で削られること自体が稀っ。
これは本当に「Agi/Vit/Dex」が共存する『Dex型Agi支援』ならではの長所だと思うし、少数戦に強い何よりの秘訣である筈です。

これがもしSBに耐えられない、純Agi支援さんなら……95%回避があっても、たった5%の即死に毎回怯えなくてはいけないし、
それを防ぐためにはSWしか方法がなくなり、結局は量産型支援さんと同じ対処法をとらざるを得なくなってしまいますよね。
Vitを活かすためのAgi、Agiを活かすためのVit、その両方を支えるDex……これら全てを用いれば、耐久の敷居も低くなる筈っ。

そして、最後になったけれど……スタンについて。
強打を伴わないスタンについては、未転生でも「耐えきる/Fleeで回避する/キリエで弾く」で、対処したいところだけど……。
例に挙げたゾンビスローターのSB等は、はっきりいって「SB受けてスタンして耐え切る」なんて未転生には無茶だと思うので、
それこそセルフリカバリーやバックサンク、他のPTMのフォローに期待したいところっ。

全てをVitで解決しようとしないのも、未転生『Dex型Agi支援』のステータス構成の大事なポイントだと、わたしは考えています。


【Dexについて】

プリーストとしては、詠唱速度を速める目的が大きいDex。 ……わたしの考えでは、これはかなりの万能ステータスです(笑)。

キリエを唱えやすくすることでAgiのトレイン力を引き立て、Vitの耐久力を補い、環境によっては燃費の良さでSPを助けます。
その他、サンクやSWにおいても同様の使い勝手の良さをもたらしてくれるのは……すべて、Dexがあればこそっ。
未転生プリーストはキリエを扱う場面が広いだけにDexの重要性も高く、キリエの重要性はハイプリーストのアスムにも匹敵するはず。

そして、Dexは“Agi支援の適応力”を高めるためにも、欠かせないステータスです。
未転生『Dex型Agi支援』は、基本的には1vs1が望ましいステータス。 時には後方支援として動く事も多いのだけど、
わたしの主観では、そんな後方支援の善し悪しを決めるのは……Dexの値だと思うのです。

何らかの事情で後方支援を行なうとき、AgiやVitだけがあっても(即死の危険がない狩場であれば余計に)意味がありません。
単体相手には極めて強いAgi支援だからこそ、後方支援は居心地が良いはずなのに……そこでDex型に一歩劣るのは悲しいよね。

だからこそ様々な場面に対応するため、Dexを出来る限り高くする……。 わたしはDexの万能性こそ、Agi支援に必要だと考えたんです。
実際わたしは未転生『Dex型Agi支援』をDexカンストで過ごし、転生後もDexカンストに近いステータスで育ててきました。

だけど……万能とは言うものの、そこはステータス。 わたしはDexにも、見過ごせない欠点があると思うのです。
Dexは振れば振るほど使い勝手が良いため……わたしはカンストを推奨しているけれど、ステータスをカンストさせるということは、
それだけ多くのステータスポイントを使うことであり、またステータス振りの効率も……決して良くはありません。

ステータスポイントが厳しい『Dex型Agi支援』……ステータス振りの効率を考えることは、とても大事なことです。
わたしはその厳しいステータスポイントを割いてでも、Dexに振り切ったけれど……皆さんそれぞれの目的に照らし合わせたとき、
果たして“カンスト”が最適解であるかどうかは、わたしには解りませんっ。;

騎士さんや弓手さんのペア支援をするのであれば、Dex99は素晴らしいと言えるけれど……トレイン用としてキリエを扱う場合には、
SWを挟んでキリエ更新をすれば、そこまで極端な詠唱速度は必要ないと思うし……SW連打でモンスターの大群を抱える時だって、
そもそもアスムの無い未転生支援が、高DexでSWを連打しないと生き残れない場面とか……それって、ちょっと怖すぎますっ(笑)。

Dex99は……大量のステータスポイントを支払って尚、強いと思います。 だけど……盲目的なDexなら、必要ありません。
あくまで自分の目的に照らし合わせたDexであること……。 Dexの万能性に踊らされないよう、目的をしっかり持ちたいものです。


◆未転生『Dex型Agi支援』が抱える矛盾。

前項では未転生『Dex型Agi支援』における、各ステータスの効能を解説してきたのですが……。
実際に未転生『Dex型Agi支援』のステータスを構成しようと思うと、そこには大きな矛盾がある事にお気づきになるかと思います。

「とにもかくにも、ステータスポイントが足りないっ」

……正直、冷静に考えれば当たり前のお話ですよね。 本来「Int/Vit/Dex」の3点バランスでステータス振りを行なうところに、
「Agi」という要素を加えているのですから……普通に考えて、量産型支援さんと同じ水準を維持できる訳がないんです(笑)。
もちろんAgiの特性さえ活かせば、わたしたちは量産型支援さんと同等かそれ以上の“支援”が出来るのだけれど……。

でもでも……柔軟性や適応力を求めて『Dex型Agi支援』を育てる方という方の中には、Agiの特性を活かさなければいけないと聞くと、
「それじゃあ一般的なAgi支援と大して変わらないじゃないか」と考える方もいらっしゃると思いますっ。

その一点は、とても誤解しやすい部分なのだけど……『Dex型Agi支援』は「Agiを活かせる場面が“多く広い”Agi支援」であり、
「Agiが活きない場面であっても、ある程度の支援が可能」という、おまけを持っている……と考えるのが正しい解釈だと思います。

だって、これもまた極々自然なお話だけれど……結局Agiが活きない狩場ばかりであれば、Agiなんて無いほうがいいのです。
Agiを活かせるからこそ、Agiに振る意味があり、Agiを操り支援をするから、わたしたちはAgi支援なんですよねっ。
『Dex型Agi支援』はAgiを無視して支援できるプリーストではなく、より多くの場所でAgiを活かす事のできるプリーストなんです。

そしてっ! 今回の稿の主役である“未転生”プリーストは……転生全盛の今において、ある意味はじめから不完全な立場にあります。
未転生である限り、Vit型であれAgi型であれ……プリーストはあらゆる不足に悩まされてしまいます。 これは、仕方がありません。

だとしたら、未転生『Dex型Agi支援』は「得意狩場には誰よりつよい」という、わたしたちの長所を積極的に取り入れるべきであり、
不完全であるからこそ、その欠点を補うために自分の長所を求めていくことは……とても大切なことじゃないかな、と思うんです。

ステータスの不足も、いわば未転生だけに許された楽しみです(笑)。 未転生のうちに、Agiの扱い方を磨いておきましょうっ。


◆稿のおわりに。

ハイプリーストが溢れている現在のらぐなにおいて、未転生で“支援”を志すというのは……実際のところ、とても難しいです。
わたしはこれを『Dex型Agi支援』のみならず、支援全般に言えることだと思っています。
ハイプリーストとプリーストが、同じ土俵で支援の質を競わなくちゃいけない……いまはそんな世知辛い世の中ですよね。

そんななかで、ステータスポイント的な制約の厳しい『Dex型Agi支援』を育てることは、輪を掛けて難しいこと。
だけどわたしは、そんな風にハイプリーストとプリーストが比べられてしまう世の中だからこそ……独自の特性を持ったAgi支援が、
(狩場次第では)未転生でもハイプリーストに臆することなく支援できる……そんな可能性を秘めていると思うのです。

そして、これは個人的なことだけれど……わたしは『Dex型Agi支援』にとって、未転生時代ってとても大切な時期だと考えているんです。
最近はよく未転生時代をレベルアップ重視で過ごしてしまう方がいらっしゃいますよね。 それは確かに効率的な育成法なのだけれど、
『Dex型Agi支援』は……この稿でも散々書いてきた通り、独特のさじ加減と特有の立ち回りが求められるステータス型です。

この癖のつよさを制する“勘”を、未転生時代に『Dex型Agi支援』を経験しないまま会得するのは、至難の業です(笑)。
(※もっとも、他職の経験を活かして“勘”を得る方法もなくはないけれど……それはそれで、相当のセンスが必要だと思いますっ。)

転生後の『Dex型Agi支援』は、あえて自分の短所も踏み越えていくある種の強引さが求められたり、
抱える量が増えるだけにAgiが殺される場面も多くなり……転生は転生で、Agiの短所とも向き合っていく必要があります。
その点、未転生の『Dex型Agi支援』は……とにもかくにも“Agiの長所”を探していくことが上達の鍵。

最後にもういちど……「わたしたちはあくまでもAgi支援である」と述べておきます(笑)。
Vit支援はVitの長所を活かすべきであり、Agi支援はAgiの長所を活かすべき。 型の長所を活かすことは、素晴らしいこと。
だからこそ……この“Agiの長所を活かす”未転生での経験は、かならずハイプリーストとなった皆さんの役に立つはずですっ。

未転生『Dex型Agi支援』は茨の道だけど……だからこそ育てる価値があると、わたしは考えていますっ!



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