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◆はじめに。

この稿は、Diary上で書き連ねた『青い鳥の在り処。』シリーズを編集したものです。
普段は書かないような癖の強い主張が多いので、ご了承くださいませ(笑)。

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◆2010.04.15// 青い鳥の在り処。@

ということで、前回予告した連載企画を始めていきたいと思いますっ。

この企画は、特にお題が決まっている訳ではないけれど……普段の狩り日記の流れでは書きにくいわたし個人の主張を、
気の向くままに書いていこう、というもので……ですからもしかしたら、いつにも増してあくが強いかもしれませんっ。
雰囲気としては、とっても個人差の強いお話になってしまいそうなのですが……何卒、よろしくお願い致しますっ。

わたしが『Dex型Agi支援』として過ごした、八年間で培ったもの……それを此処に書き残せたらいい、そんな風に考えています。

はじめてギルドに加入した頃のSSっ(笑)。

さてさてっ。 本題に入る前に……今回は少し長くなるけれど、昔話をしようかと思いますっ。

β1の終わり際にらぐなを始めたわたしは、実に臆病で慎重なプレイヤーでした。 らぐなを始めるその時も、
関連サイトでの予習に一週間を費やし、その割には誰でも判る筈の“チャットの仕方”が判らず、誰とも喋れない(笑)。

そんな中でわたしに辻支援をくれたアコさんにチャットを教わり、そのとき同時にアコライトという職に憧れ、
β2の開始直前……わたしはアコライトになったのです。 しかし、時代はβ2の大改革真っ只中っ。
臆病なわたしはβ2への移行期間の間に関連サイトや掲示板を読み漁り、純支援に憧れて、β2を迎える準備をしていたのです。

だけれど、その時のわたしの心に響いたのが「Agi」を勧める記事。 ……実際には、それは殴りアコ向けだったのだけれど、
ノービス同然のわたしはそんな事にも気が付かず、こうしてβ2の荒んだ大地にAgi極振りアコが生まれる事となったのです(笑)。

もちろん、自分の間違いにはすぐ気付いたけれど……それが結果として、スクワットや回復剤の使用を覚えさせる事となり、
同時にAgiの魅力にのめり込む事にも、結びついたんです。 そうして幾許かの臨時生活のあと、わたしはギルドに加入しました。

いまも交流のあるそのギルド……『Le_Chateau_Frontnac』には、その当時、支援型を志すアコライトはわたしひとり。
Job50転職の厳しい時代、わたしは早くみんなの役に立ちたくてJob40転職。 コモドパッチの衝撃も色々あったけれど、
わたしもその頃には「Dex>Agi型」となっており、高速キリエとバックサンクを武器に、支援を行うプリになっていましたっ。

……当時“Dex先行のAgi型”は、少ないながらもひっそりと存在しており、そんな先輩達の活躍を伝える某スレッドの書き込みに、
わたしはとても憧れていたし、わたしも少数派ながら頑張っている“Dex先行のAgi型”に属することを、自慢に思っていました。

だけれど、ある時……わたしはギルメンさんの紹介で、とある溜まり場と交流を持つようになり。
そこには当時流行し始めたばかりのVit支援さんが居て、しかもそのVit支援さんは……わたしが思わず憧れる程の腕をお持ちでした。

わたしの支援では越えられないピンチを、悠々と越えていくその支援さん。 わたしもわたしなりに一生懸命やっていたけれど、
事実わたしの支援では……行ける狩場のランクは下がり、わたしが上級狩場を望んでも、それではPTMのデスペナが嵩むだけ。
そんな状況にわたしが落ち込んでいた、その時……その同じ溜まり場でわたしを見ていた、とある知り合いの一人が言ったのです。

「あなたは趣味ステなんだから、身の程を弁えなよ」

……それが、わたしの転機となった一言でしたっ(笑)。 当時は衝撃的だったし、その瞬間は素直に悔しかったかもしれません。
それでも何故か、妙に「言われても仕方ない」と思った自分も居ました。 その知り合いに言われた事、あながち間違っていない。

早くプリになりたくてJob転職を早めた上に、ステータスは1st特有の荒れ模様。 あの当時は本当に支援する事自体が楽しくて、
だから別にzenyも良い装備も要らないと思ってきた。 狩りで足を引っ張りたくないと頑張る反面、わたしのキャラ構成は拙かった。

……でも、多くの先輩達が活躍している、この立派なステータスを「趣味ステ」の一言で括られ、狩りの論外とされてしまうなんて。
なんて不甲斐ない。 わたしは『Dex型Agi支援』が好き。 だからこそ、このステで量産型にも劣らない「効率ステ」を目指そう。
ちゃんと自分自身のステータスを最大限に活かせる支援になって、胸を張れるようになろう。 そう思ったんですよね(笑)。

アマツで一番好きなお花見スポット。

……あれから数年。 わたしは、こんなサイトを持つことも出来て……わたしの『Dex型Agi支援』を信頼してくれる戦友が居て、
とっても充実した毎日を送っているけれど、だからわたしは時々考えるんです。 “非量産型”であるAgi支援の在り方について。

語弊の無いように書いておくと、わたしは「趣味ステ」という言葉そのものを嫌っている訳ではありませんっ。
みんなが驚くようなステ構築をして、それが強かろうと弱かろうと……そんなオリジナリティに誇りを持っている人は、格好良い。
わたしの場合は、ただ……自分自身が「狩りステ」であるという強い自負があったから、強さという基準に拘っただけで(笑)。

確かに、量産型は安定していると思います。 その時代の世界に最も適したからこそ量産されるようになった型なのであって、
その“汎用性”にわたしたちは及ばないし、量産型に比べればAgi支援は世間からの理解が薄い……とも言えると思う。
もちろん、身近に指標となるAgi支援さんが居る……なんてことも極めて少ないですし、そういった意味では難しい世界です。

わたしはたまに見掛けるのだけれど……Agi支援の中には、自分の事を「量産型じゃないから」「Agi型だから」と言って、
狩りの基礎となる教義を無視してしまうひと、もしくは、狩りの諸々を諦めてしまうひとが……少なからず居ますよねっ?
Agi支援だからといって耐久装備の一切を用意しなかったり、避けれるからといって前衛無視で行動してしまったりする人とか。

ちょっと厳しい言い方をしてしまいますが、趣味ステと割り切って自分自身の拘りを求めるのと、
ステータス型を勝手な言い訳にして“本来なら出来ることをやらない”のは……まったく別種のものだと、わたしは思うんです。

また、そこまででなくても「Agi支援はAgi支援の立ち回りがあるので、Vit支援のノウハウは不必要だ」と思っている人も、
個人的には、少し勿体ないと考えています。 Agi支援は確かに……Agiに振れば振るほど、量産型と離れて癖が強まるけれど、
Vitが無いからといって単体処理に徹しなくちゃいけない謂れは無いし、Agiがあるからって回避装備をつけなきゃいけない訳でもない。

(※例えば、極AgiでFleeに余裕があるなら……『トール1F』でカーサ等を大量に抱え込んでも回避が活きるのですし、以下略っ。)

つまりは、どんなAgi支援であれ……アプローチは違えど、それぞれ量産型と対等に競い合える素質があるとわたしは思うんです。
汎用性で劣る以上“棲み分け”に頼るのも作戦のうちかもしれませんが、本当にそれが必要な狩場なんて……そう多く無いはず。

量産型と同じ土俵で競うのは大変なことだけれど、わたしには……Agi支援さん達が“不戦敗”してしまうのが惜しい。
わたしに言える資格があるのかは判らないけれど(笑)、Agiというステータスは強いんです。 活かし方は難しくてもっ。

回避と耐久の両面を学ぶ必要があって、かつ、独自の研究が必要な型ですから……たしかに苦労は尽きないですけどっ。
Agi支援は、可能性を求めて“強くなる”職。 これからSakrayRを迎えて、わたし達も変化を余儀なくされるけれど、
わたしはこれからも……自分から勝負を投げずに、量産型と対等に競い合える、そんなAgi支援で居たいと思っています。

わたしたちが率先して“強いAgi支援”を見せていけたら、例に挙げたような悪い風潮も無くなっていくはず。
わたし自身がどれだけ出来るかは判らないけれど……精一杯、自分の理想を大事にしていきたいっ。

長々と書いてしまったけれど……要するに「Agi支援も強いよっ!」って書きたかった、そんな回でしたっ(笑)。

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【青い鳥の在り処。@への拍手コメント】

> 「Vit支援」に限られたノウハウはそれは不要かもしれませんが、そのノウハウがそれに該当するのか、或いは例えば「支援」という括りで議論できるそれであるのか、という観点を持つことは必要だよね、
> とくどく説明することもできますが、困ったことに、
> 対象が「不戦敗」しているのであれば外野からはどうしようもない訳で、
> 「不戦敗」として判定が決する前の層を対象にすると良いのかなあ、
> と思いつつもそんな層って極めて少ないよな、
> とも思って、達成の容易ならざる目的ですよね。
>
> それも踏まえつつ、分かり易さを重んじれば「ソードガーディアン避け切り」の類の“花形”パフォーマンスは有効ですが、
> 解り易さが誤解のされ易さに転じて、本質や要点を把握しない見様見真似で大惨事を呈して、
> 結果周囲(この文脈では、「Agi支援」に充分な理解のない層)の不評を買う、
> という話もある(近似の状況は実体験済み)ので、あまり派手なものばかりを前面に押すのも危険ではあり。
>
> でも少なくとも「支援」に関しては、(真っ当な)「非「Agi支援」の「支援」」は「Agi支援」にも理解がある様な気がします。
> ので、話のベクトルは他ジョブ向けというのが良いのかなあ、と想像。
>
>
>
>   「身の程を弁えなよ」
>
> は至言だと思います。(語弊を懼れずに言えば。)
>
>
>
>   「Agi支援も強いよっ!」
>
> BlueBirdCage 読者は恐らく既に理解しているでしょうから、それ以外の層に対してこれを宣伝しろということですね!
>
>
>
> 以上、纏める気もなく好き勝手に感想走り書きでした。

拍手ありがとうございますっ! ……こう、何というか……一球入魂、覚悟を決めて投げたボールを、
これ以上なくしっかり受け取って、投げ返して貰えるだなんて、感激の至りですっ。 こんなに嬉しいものなんですねっ(笑)。

わたしの言いたかった事はまさしくその通りで、本当にそういうことを伝えられたらいいなーと思って書いたんですよね。
Agiそのものは性能が高くて、だけれど癖も強くて。 Agi支援は自身を過小評価しがちで、更には過大評価もしがちで。
過不足なく「Agi支援としての自分自身を正確に捉える」というのは、わたし自身の命題でもありますっ。

ステータス型に拠らない支援行動の重要性(共通性とも、でしょうかっ)が理解されているか……に関しては、
そこを理解するのが本当に大きな大きな分岐点であり、Agi支援としては声を大きく主張しておきたい箇所だったりします。
Agi活用が“執着”になってしまわないよう気を付けるのって、本当に難しいと思うんですよね。 紙一重、表裏一体なのでっ。

そしてっ。 わたしも「身の程を弁えなよ」は正しいと思います(笑)。 あの当時の、あの人の、善意悪意はともかくとして、
「身の程を弁える」……そこだけを取り出すのであれば、いま現在のわたしこそ“身の程を弁えた結果”な訳でっ(笑)。

わたしの目標である「過不足なく自分を知る」というのも、言い換えれば同じことですし……寧ろあの出来事がなければ、
いまこういう風なお話も出来なければ、自分のサイトを持って頑張る喜びも知らなかったかもしれません。

「Agi支援も強いよっ!」の宣伝は、そう思って頂けたのなら是非っ(笑)。 Agi支援の一員として、何よりの誉れですっ。

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◆2010.06.09// 青い鳥の在り処。A

いよいよリニューアルの実施日が決まりましたねっ。 わたしからすれば、期待と不安が入り混じった日程だけれど……(笑)。
今はただ、公式の語る“限界を超えた究極の進化”というものを信じるしかないかなあ……なんて思っていますっ。

さてさて、今日は……らぐなの大きな節目が近いということで、わたしなりにAgi支援のこれまでを振り返ってみようと思います!
あくまで主観による記事ではあるけれど、Agi支援の歴史を通じて、これからのAgi支援にも思いを馳せられたら……ってっ。

このシリーズ故に、かなり個人的な主張が強い記事になりそうだけれど……それでも宜しければ、お付き合い下さいませ(笑)。

SakrayJの桃源郷っ。

まず八年前のβ1時代。 これがわたしのプレイ開始時期だけれど……この時はとにもかくにも、Vit殴りアコの時代でした。
何故かと言えば、モンスターのAtkが極端に低く、その殆どが二桁。 つまり減算Defが防御の要となるゲームバランスっ。
特に悪魔や不死相手にはディバイン系パッシブがあるので、Vit殴りアコの対悪魔/不死性能は相当のものだったようです(笑)。

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それがβ2時代になってモンスターのAtkが跳ね上がり、Vitやディバインプロテクションの“減算”だけでは耐え切るのが難しく。
それに反して、現在のように装備や精錬の充実していない時代。 この辺りから特に「避ける」という行動が注目され始めて、
「三回まであらゆる攻撃を弾くキリエ仕様」「フェンアクセが高嶺の花であった事」などを背景に、Int-Agi支援が増え始めます。

レイドよりもウィスパーの方が狩りやすかった……というのも流行の理由だったかもしれませんが、とにもかくにも、
この時期によって様々な職で“避け志向”は広まり、この流行は課金を経て亀島パッチの頃まで続いていたように思いますっ。
……これが後に「避けるのだから装備は無くても良い」という、間違ったAgi論を育てることにもなるのだけど……それは別のお話で。

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その時代もまた……コモドパッチのバランス調整、亀島パッチのSP回復式変更、そして精錬やカード装備の普及によって、
次の時代を迎える事となり、いよいよ現在に繋がる“Vit支援プリ”の台頭が始まります。 装備や情報の充実を背景に、
これまで耐えられなかった攻撃にも耐えられるようになり、その風潮を後押しするように、敵スキルの実装が始まりました。

Agi支援が回避できるMob量であればVit支援でも耐えることができ、Vit支援が耐え切れない量はAgi支援では避けきれない。
大ダメージのスキル攻撃や、Fleeの天敵スタンも実装され、こうしてAgiは“防御ステータスの一番手”を追われる事となりました。

ただ……そうして量産型がAgiからVitへの流れる中でも、しっかりとAgi支援としての道を歩むプリーストさん達は存在しており、
それが更に後の時代では「キリエ+Fleeによる状態異常の無効化」「ヒールを浮かせた分の火力支援(LA)」などに繋がって。
その回避ならではの有利が『Dex型Agi支援』のような低Int型の確立に、大きな意味を持っていた事は言うまでもありませんっ。

実際……この頃のVit支援は“耐えること”に対して、様々な面で大きな対価を払っており、安定性こそ高いものの、
狩場やペア相手によって、得手不得手が色濃く分かれる状況でした。 Agi支援もDex支援もそれぞれに得意処があり、
アプローチの方法は違っても、その結果ではどんなステータス型とでも対等に競える、良い時代になっていたと思いますっ。

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……この均衡を崩したのが、転生パッチの実装。 ハイプリースト実装によるメディタティオ&アスムプティオの登場は、
これまでのステータスバランスを大きく変え、現在の主流に極めて近い“高Dex高Vit”が一気に主流となります。

“極めて高い水準”によるDex/Vitの両立。 これは確かに、Agi支援にとって大きな脅威でしたが……Agi支援もまた、
「トレインに於ける機動性」を武器に、新しい時代を戦う事に。 『古城2F』に於けるAgi支援が最も輝いた時代ですね(笑)。

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その後、追って実装された『生体3F』『タナトス上層』『トール火山』のような上位狩場によって、Agi支援は今まで以上に、
Fleeがほぼ役に立たない状況と対峙することになり……しかしその一方で、MobのAtk&Aspdインフレが進んだ事により、
再び「耐えられないものを避けることで解決する」事が、剣ガディ戦を“花形”に注目され始め、時代はほんの少し遡ることに。

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そして……現在では。 “高性能転生装備”の充実も追い風となって、Int/Dex/Vitの全てを“満たす”ステータス型が主流。
治癒杖もしくはエルデ、D肩もしくはV肩、D服、D靴、Dリング、アリス盾に深淵兜、その他諸々の高性能装備を以って、
(敢えて率直なことを書くけれど)……時代は再び「避けなくても事足りる時代」へと、落ち着きつつあります。

懐かしの転生実装。

……こうして時代を振り返り終えたところで、もう一度考える。 これから先の時代、Agi支援はどうなっていくのでしょう。
わたしはSakrayRの情勢に詳しい訳ではないけれど……Agi支援の今後を決めるのは寧ろ、全体のゲームバランス云々よりも、
狩場とMobの能力設定次第であり、状態異常の“係わり方”次第であり……要するに、大まかな情報だけでは一喜一憂できません。

Agi支援もといFleeは……「相手の攻撃を完全に無効化してしまう」という、ゲームバランス上の扱いが難しい存在であるため、
本当に些細なことで、有利不利が分かれてしまいます。 こればっかりは実際の経験を通じて学び取っていくしかありません。

だけど、ここで今いちど考えるのは“他職のAgi”のこと。 Agi支援であるわたしたちには、Agi=Fleeであるかのように、
考えてしまいがちだけれど……本来、他職でAgiとVitを比較した場合には、そこにAspdという“攻撃要素”が絡むのですよね。

もともとAgiは、Fleeという防御面と、Aspdという攻撃面を兼ねたステータス。 これはAgi支援にとっても言い換える事が出来て、
これまでの歴史を振り返ってもそうだけれど、Fleeというのは、ただ耐久力を活かすだけでは不十分だと……わたしは思うのです。

耐久力だけなら当然Vitが強い。 ダメージを相殺するだけなら、高出力のヒールで良い。 それを敢えて「避ける」のです。
そこには必ず意義が無ければならない筈っ。 ただ耐える為の目的では、わざわざFleeを用いる理由が無いんですからっ。

装備が乏しく、避けることで安定を得ていた頃のように。 フェンが無く、キリエの効果が“完全無効化”だった頃のように。
Fleeによる被ダメ減少が、火力支援の手数増加に繋がったように。 SPの省エネが、他ステータスとの差別化に繋がったように。
トレイン機動力がFleeの武器であった頃のように、それでこそ、Agi支援としての立ち位置が確立されるのではないでしょうか。

八年目にして大きな節目を迎える、らぐな。 これからの時代にも、そんなAgi支援らしい立ち位置があって欲しいと願うばかりです。

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◆2010.06.27// 青い鳥の在り処。B

今回の日記は、SakrayJの感想まとめ……なのだけれど、Agi支援としての主張も多く含まれそうなので、このシリーズに分類っ。
SakrayJを振り返りつつ、わたしの『Dex型Agi支援』としての“これから”に思いを馳せていけたらいいなと思っていますっ。

ちゃっかりアクビも触ってみた。

と、その前にっ。 ROSNSに「SakrayJを受けての修正予定点」が掲載されていたので、自分周りのところだけおさらいすると!

>  【凡例】
>  ★:修正決定事項です。
>    基本的には7/6実装時までに修正、対応を行います。
>  ◆:協議中の事項です。
>    ガンホーとしては問題視しており、対応方法について
>    グラヴィティ社と協議を行っているものです。
>  ■:確認中の事項です。
>     ・グラヴィティ社にて現象の再現を確認中
>     ・日本からの要望どおりの結果が出ていないため、
>      グラヴィティ社にて確認中
>    などの内容が含まれます。

> ★キャラクターの攻撃力、魔法攻撃力が意図した仕様になっていない。
> ★モンスターの魔法攻撃力が正常な値ではない。

> ★「セイフティウォール」の効果が意図した値ではない。
> ◆「ヒール」の効果が意図した値ではない。

> ◆「錐」、「魔剣士タナトスの思念体カード」の効果が正常に発揮されていない。

……えーっと、この「意図した値ではない」という言葉のニュアンスに若干の不満があるのだけど、それは置いておいて(笑)。
本実装直前のテスト……なのだから、本来は“確認”の意味合いが何よりも強くあってほしいのだけれど、そうも言えないのが、
今回のSakrayJバランスでした。 実装日程に無理があるなんて今更のこと、できるなら修正してほしいですしね(笑)。

ストームガストこのままなのかな、耐性による赤ミス(=無効化)は出来なくなるのかな、Criあのままなのかな。
思うところはまだまだあるけれど……ないものねだりはしないと決めたので、とりあえず実装を待ってみることにしますっ。

さてさて、ようやく本題っ。 今回のテスト(=狩り)の印象は……わたしにとっては“装備軽視&ステータス軽視”でした。

“耐久力目当て”では、ヒールなど殆ど役に立たず、SWの独壇場。 あくまでもプリーストにとっては高速詠唱の敷居が下がり、
状態異常についてはBase差が肝心、Vitは「三次職基準で“そこそこ”の値があれば、狩りに支障は無い」という状態。
ヒールとSWの差は歴然であり、しかしそれでも、強すぎる攻撃(=サラマンダーのCriその他)の前ではSWさえ頼りなくっ。

今でもSW頼りのバランスだといえば、確かにそうなのだけれど……「SWをどうやって繋ぐか」「ヒールをどう絡めるか」は、
支援の課題のひとつだったはず。 それをただ「SW消失タイミングもまばらだから連打しててね」というのは、少し違うよね。

こんなバランスの中で、一際輝いていたのがAgi。 SWという大きな「揺らぎを抑える器」を手に入れたばかりか、
Flee基本値+100という大幅な強化、Base150という上限の引き上げも追い風となって、もはや本サーバーとは比較にならない性能。
トレインに於ける利便性、対少数に於けるダメージ軽減力、SW連打の隙を減らすAspd……あらゆる意味でAgiは強かったっ。

修正予告が出ているのだから、どうなるかは判らないけれど……基礎FleeやSW仕様が変化しない限り、この感想は変わらないはず。
SakrayJのゲームバランスが残るのであれば、少なくとも「微Agi」は“狩りステータス”の量産型に組み込まれるでしょうっ。
(※Flee以外の耐久手段が弱くなっていたとも言えるけれど……「他に振るものもないし、だったら強いAgiに」みたいな。)

Agiが量産型に組み込まれた世界。 その世界における量産型が『Dex型Agi支援』であるかと問われれば、恐らく答えはNoです。

現状のように「高ければ高いほど良いInt/Dex/Vitを敢えて削ってAgiに振る」のと「余ったポイントをAgiに振る」のでは、
意味合いが大きく変わります。 現状では……Int/Dex/Vitに振らなくても構わないポイントなんて、1ポイントもありません(笑)。
Agi支援がAgi支援たる所以は、そのポイントを敢えて割り振って“量産型”にはない特性を得るところにあると、わたしは思う。

つまりは量産型となったその時点で、Agi支援としての“立ち位置”は大きく変わってくると、わたしは思うのです。

カピトーリナ修道院にも行って……何のテストっ?

……ですがっ。 今回のSakrayJのようなゲームバランスが、果たしていつまで続くでしょうか。
やりこみ要素である精錬Defの効果が薄く、ステータスも余り気味となり、Agiを最大限に活かしたトレイン量は抱えきれず。
「SW+Fleeの強い上級狩場」では、常に徹底した対少数を求められ……Fleeが強くなったにも関わらず、窮屈な世界でしたっ。

Agiは確かに強くなっていました。 ……けれども、今回のリニューアルで新狩場が実装されていた訳ではありません。

わたしは敢えて言うけれどっ……Fleeが幾ら強くなっても、それを“仕様”で潰すのは、とてもとても簡単ですよね。
爆裂やCriや必中攻撃、スタン攻撃その他の状態異常、そもそもの要求Flee。 Flee封じなど、実に容易いこと。
製作者が世界に望むのは、やはり装備やレベルによって着実に“限界”が広がる世界なのだと……わたしは考えます。

……となれば、これは課金当初のAgi支援流行と同じ。 いずれは流行が去って、ほぼ確実に“耐久至上”の流れになる筈ですっ。
わたしも世界としてはその方が真っ当だと思うし……それに今回SakrayJに見た世界は、決してAgiの理想郷ではありませんでした。

何の制限もなく、何の対策もせず、何の努力もせずにAgiが強い。 そんなものは、Flee封じの仕様でいくらでも潰されます。
本当に強いAgi支援とは、そのFlee封じを更に破って活躍できるAgi支援のこと。 いまこの世界で活躍するAgi支援さん達は、
きっとみんな、各々の方法でFlee封じに対抗してきた筈ですよね。 それでこそ、Agi支援の正しい姿であると思うのです。

初めに挙げた修正内容次第……とはいえ。 もしかしたら、リニューアルによって一時的なAgi支援の流行が来るかもしれません。
だけれど、どんな未来が来るにせよ……頭の隅で「更に先の未来」のことを、わたしたちAgi支援は考えておきたいところですっ。

敢えて断言すると……「Flee封じの何か」は、近い将来に間違いなくやってきます。 野放図なFleeで居られる期間は短いっ。
その時に翼をもがれたようにならないために、リニューアル開始の段階から“備え”を始めることは大切でしょうっ。

わたしで言うなら……「現状に近い環境を得る最低限のステ振り」を行って、あとのステータスは保留にしておく、とか。
今の狩場水準にあわせた数値にFleeを合わせてしまわない、とか。 ステータスに余力があるなら、遊ばせておく事も可能ですよね。

とにもかくにもっ。 Fleeの強化を楽観視するばかりではなく、リニューアル後の世界が成熟するタイミングを睨んで、
ステータス構築ができるような、そんなAgi支援になりたいな……と、わたしは考えていますっ。

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◆2010.07.04// 青い鳥の在り処。C

……この「青い鳥の在り処シリーズのまとめ」を公開するにあたってっ。
わたしが長年に亘って追い続けてきたテーマに関わる“問い掛け”を、最後にひとつ、行いたいと思いますっ。

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わたしたち『Dex型Agi支援』は、バランスAgi支援。
トレイン性能や少数に対する回避率(=ダメージ軽減率)が、大きな武器だと言います。

だけれど……今の世の中には、高性能装備が溢れているのです。 “回避”という分野でも、それは同じこと。
何も敵の攻撃を回避するのに「Fleeでなければいけない」という、決まりはありません。 ……要は、完全回避で良いのです。

+7V肩、ヨヨロザ2個、ルナティック帽子、いたずらな妖精。 これにグロリア込みでLuk1+39。
これで完全回避は、既に41%。 Qラッキ杖などを使わずとも、Fleeを全く使わずとも、四割の回避が可能なのです。

それもこの完全回避は、囲まれ減少のように減ることがありません。 常に安定した回避が見込めます。
ステータス的にも、Agiに振る必要がない分だけ、より高い水準を保持することが出来ます。

……この前提を踏まえたうえで『Dex型Agi支援』の意義とは、一体何なのでしょうか?

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上のような問いかけをされた時……「なるほど納得」と思うのも決して間違いではなく、それもまた正解です。
それでも、Agi支援を自負するならば。 出来ることなら「あれ、でもそれってちょっと変だ」って、わたしは思ってほしいっ。

「囲まれ補正が無い」って言っても、それが「安定した回避」に繋がるとは限らない。 所詮は四割の回避なのだから。
そもそも、その完全回避装備をAgi支援が使えば……それこそ“囲まれ補正の影響を減らす”事に繋がるのではないかっ。

完全回避とFleeは比べ物にはならない。 完全回避はほんの数%でも機能する代わりに、特化しても4割強の回避率が限度。
QMや挙げ菓子によってブースト可能な、95%まで回避可能なFleeとは、本質的に違うのではないかっ。
完全回避にスキル攻撃は避けられないし、完全回避にQMは影響しない……などなど、etc。

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……こんな風に。 自分が何のためにAgiを使うのか、どう他ステータスと競っていくのか……そしてその先を考えてほしい。
この問答に正しい答えは無いし、終わりも無いと、わたしは思います。 それぞれの考え方で、いくらでも反論が出来るからっ。

それでも……「自分が何故このステータスを使っているのか、相手が何故あのステータスを使っているのか」を、
しっかり見定められなければ、Agi支援を使おうがVit支援を使おうが、結局のところ“理想”には行き着かないと思うのですっ。

時に……Agi支援(=少数派)はVit支援(=多数派)に敵わない、と思っている人が居ます。
せっかくAgi支援を動かしていても「まあ量産型には勝てないですけど」なんて自分から言っちゃう人も、たまに居ます(笑)。

だけれど……冷静になってみると。 量産型にも、Agi支援にあるような“欠点”は確かに存在しているのです。
それでも量産型は「その欠点は致し方ないもの」として見過ごしているし、世間もそれを許しています。
……「Agi支援には欠点が多い」と言われるのは、つまり「量産型との相違点が多い」ということなんですよね(笑)。

量産型には、数多くの考察があり、体験談がある。 多くの無難な選択肢と、多くのプレイヤーの理解がある。
これが量産型の最大の武器であり、時として量産型を“理想”の型と思わせる要因です。 確かに、だからこそ量産型は強いっ。

Agi支援に活躍できない理由があるとしたら、厳しい事を言うけれど……それは「自分自身の理解が足りないから」だと思う。
自分がAgi支援を正しく扱い、PTMと共に良い成果を出したら、それがやがて“周囲の理解”となってくれるのですっ。

自分自身の活躍をもって、Agi支援への理解を広めるっ。
それには、自分がどうAgiを活かすかどうAgiと向き合うか……それをしっかり、定めることが必要不可欠です。


……改めて、言います。 別に、Fleeで避けずとも良いんです。

それなのに、何故あなたはAgi支援として活動するのでしょうか?

その問いに胸を張って答えられること。 それがきっと、Agi支援として一番大切なことであると思うのですっ。

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